【書評】コンサルタントの秘密


コンサルタントの秘密—技術アドバイスの人間学 (単行本)
G.M.ワインバーグ/著、木村 泉/訳 共立出版

あらいさんから昨年のクリスマス・プレゼントにいただいた
「コンサルタントの秘密」の感想を書きました。

コンサルタントの実像

私自身、コミュニティ活動に参加するようになったことで
コンサルタントの方と(主に飲みの席とか)お話しする機会ができました。
(そういう機会でもない限り、お会いすることはできないのですが…)

だからと言って、コンサルタントの考え方や仕事の仕方については
よく知らなかったりします。

この本を読んで
自分が今までぼんやり考えていた「コンサルタント像」と
実際のコンサルタントは違うんだ、ということが分かりました。

コンサルタントは
「依頼主の問題を全て解決してくれる人」

と思ってたのですが、実際は

「依頼主が自分で問題解決できるように手助けする人」

なんですね。

↓読書中にメモ書きしていたのを載せてみました。

問題があっても、致命的に大きな問題を抱えていなければ
その依頼主(もしくは組織)は正常なので
基本的な問題解決能力がある。


逆に、大きな問題がある場合は
依頼主には問題解決能力が無いので
何度もコンサルタントに解決を依存する傾向がある。

この場合は、依頼主が自分で問題解決できるよう
徐々に慣らす必要がある。


本当は問題を抱えているのに
そのことに気づいていない依頼主の場合。

この場合は、こっちが善意で助言したところで聞く耳を持たない。

コンサルタントのアイデアの源泉

コンサルタントが「アイデアマン」であることは
本を読む前と後とでは認識は変わらなかったのですが

彼らの「アイデアの源泉」が
彼らが「安定しすぎない、不安定であり続ける」スタイルを
とっていることによって尽きることがない、
とは考えてもみませんでした。

売れている作家はパクられても訴えず、むしろ次々と新作を出す
のと似ているような気もします。

問題解決のヒントに

この本には、コンサルタントが出くわす依頼主の問題に
どのような態度で対処していくかを
喩え話を交えて描かれています。

それらは自分自身が問題にぶち当たった時に
「コンサルタントならこうするかも」という視点を持てば
問題解決する時の助けになりそうです。

また、身の回りで困ってる人がいれば
うまく解決できるよう手助けする方法を生み出せるかもしれません。


きれいな偽りの言葉(化けの皮)を剥がして「真の問題」をつきとめる。


今目の前にある問題にとらわれず、過去にさかのぼって原因をみつけないと
堂々巡りになって、また同じような問題を引き起こすことも。


問題の洪水に満たされてしまうと
パニックで「解答」の存在に気づかなくなる。


自分の観察力の死角を把握し、死角を補うための道具・方法を持っておく。
(持ちすぎて十分すぎることはない)


自分の心で感じる「違和感」は意外と正しい。


「こんなこと有り得ない」と信じ込むと
そこから先の思考ができなくなるので危険。

「変化」とつきあうヒントに

「現状維持」に固執すると「変化」への恐怖が高まるものです。

コンサルタントは依頼主の「変化」への拒絶反応を和らげるとともに
「変化」によって起こるリスクを少なくするそうです。

もし、自分が「変化」を恐れている事態に陥ったら
「何故、私は変化を恐れているんだろう」と
冷静に、恐れているものの根源を見つけることで
切り抜けることができるかもしれません。


変化への強い抵抗は「幻想」を生む。しかも「幻想」は脱し難い。


「変化」への痛みを和らげる方法はある。

仕事に活かすヒントに

コンサルタントでない、他の職業でも
使えるヒントが散りばめられていて参考になります。

例えば

・自分の価値を依頼主に認めてもらい対価を払ってもらう。

・依頼主に対して、言うべき時に「NO」と言える誠実さを持つ。

・でも「NO」と言えるための保険はかけておく。

以上のことは、Webサイト制作でも適応できそうです。

いいサイト作りをするには
時として依頼主が「ムッ」とするような発言だって必要です。

相手を不快にさせてしまうのは不本意ではありつつも
一緒に良いものを作りたいから、言わなきゃいけないのです。

また、仕事に対する対価について制作側は
依頼主に理解してもらう努力も必要ですし
対価に見合ったものを自信を持って提供する努力も必要です。

☆余談
本のタイトルから想像してたより
堅苦しくなく、味わいのある文章でした。

あらいさん、ステキなプレゼントありがとうございました〜!


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