2015年10月3-4日 九大大橋キャンパスで開催された
ユニバーサル都市・福岡 デザインワークショップ2015 に参加しました。
イベントの2日ほど前に急遽リーダーの打診があり
内心ヒヤヒヤしながらの参加でした。
テーマは “福岡発信の「食」のユニバーサルデザイン”
天神を歩いていると、福岡・九州へアジア方面の観光客が増えてるなぁと実感します。
そういった海外からの観光客に対しての
福岡ならではの「食」を通したおもてなしデザインを
2日間かけて取り組みました。
私のチームのデザインパートナーは
4、5日前に来日したばかりの中国人留学生の女性で
彼女に気づいた事を色々と質問しました。
中国語・英語通訳はチームメンバーがしてくれました。
チームメンバーの構成は
デザインパートナーの中国人留学生(インダストリアルデザイン専攻)と
グラフィックデザイナーで英語より日本語が上手なメキシコ人と
デザインストラテージ専攻の中国人留学生と
プロダクトデザイン系の学生(スタートアップに興味あり)と
工学部の学生(スタートアップに興味あり)と
Webデザイナーの私(リーダー)でした。
今回の観察対象として協力されたのは
キャナルシティ(福岡地所・ラーメンスタジアムの2軒)
屋台(屋台組合・屋台の大将・屋台大工)
の関係者のみなさま。
昼食後、福岡市観光の状況や
観察対象の関係者から現状や課題、展望などを紹介してもらいました。
これらの情報を念頭に置きつつサーベイ(現地調査)へ。
福岡地所の方から、キャナルシティ周辺のバス駐車場や
外国人観光客がよく利用する窓口・店を案内してもらい
ラーメンスタジアムへ。
まず、ラーメンスタジアム内の外国人向け案内や券売機・メニュー周りについての調査から入りました。
それから、ラーメン屋店長へ外国人観光客に関する内容でインタビューしました。
マナー・文化の違い、言葉の壁からくる問題や
そもそも1時間そこらしか滞在できないので焦っているという問題
あたりが浮かび上がりました。
店長インタビュー後はチームのみんなでラーメンを注文。
牛タンねぎ塩ラーメンの店だったのですが
デザインパートナーの彼女はもちろん初めてなので
入ってるのは何かお店の人に聞くと
「牛の舌」とそのまま答えたことで、
彼女の中で恐いイメージが先行してしまったらしく残してしまいました。
(※あとでメンバーが美味しくいただきました)
その後、タッチパネル案内の操作についてデザインパートナーの彼女に触ってもらって
色々と気づきをメモしていきました。
疲れたのでカフェでお茶休憩。
サーベイで得た気づきや気になることを付箋片手に話し合いました。
ただ、長く話し合っても堂々めぐりしてる感じがしたので
体力温存と頭を切り替えるため、早めに解散しました。
帰宅して布団の中で悶々としながら
朝イチにすることを考えてました。
あと1日でプロトタイプ作りからプレゼンテーションをしなくては、
という焦りがチーム内で先行してしまい
目に見える課題に対しての場当たり的なアイデアしか出せない状況になってしまったのです。
これはリーダーとして反省すべき状況でした。
2日目はちょっと早く会場入りして
ホワイトボードに、仕切り直しのための図を書きました。
それから、ワークショップのファシリテーター(ジャンさん)にも
チームの状況を話し、頭を切り替える必要があることを伝えました。
それをチームメンバーにも伝えると、
学内でもDesign Thinkingを鍛えるワークショップを経験して感覚的につかんでいる学生たちがチームの空気を変えました。
「なぜ?」で本質的な欲求を探る質問を
デザインパートナーに投げかけたのです。
また、かつて日本語や文化が全く分からなくて困った経験のある
留学生やグラフィックデザイナーにも質問をしていくと
「なぜこんなことをするのか」の本当の理由が明らかになり
改善しなくてはならないのはココだ、というポイントが定まりました。
そこから思いつくアイデアは
場当たり的な考え方では思いつかないものとなりました。
チーム内のアイデアが一通り出たところで
ファシリテーターや運営側からのアイデアチェックが入りました。
いくつかのアイデアを一連のサービスに組み込んでいいのでは?
というアドバイスをいただいたので
旅行前から滞在中、帰国後までに関わるサービスを考えました。
そこから2時間でプレゼンまでの準備を手分けして行いました。
2時間しかないという焦りでスライド作成や発表の段取りを考えるので手一杯となり
チームメンバーに声かけたりアドバイスしたりができなかったのが悔やまれます。
ただ、私がスライドで手一杯の時にメンバーが
プロトタイプやプレゼンを手助けする資料を率先して作ってくれたおかげで
実際のプレゼンの時、発表時間6分ジャストで発表でき
プロトタイプがあることで、聞き手にイメージをつかんでもらえました。
いいチームワークでした。
他チームのプレゼンで紹介されたアイデアも
深い洞察から出たアイデアで、プレゼンの完成度も高く
実現して欲しいものもありました。
↑Cチームのプレゼンの様子
プレゼンの後は懇親会でチームを超えて交流しました。
濃い2日間を通した後だったので、変なテンションで盛り上がりました。
ワークショップの内容やレポートは
そのうち「気づきネット」に掲載されると思いますのでチェックしてみてください。
ちなみに昨年のワークショップレポートはこちら。
FUKUOKA 48時間 デザインワークショップ2014