夫婦やカップルでの対話ワークショップのススメ・やり方 〜 感情的な夫婦喧嘩から前向きに話し合いたいカップルへ

最近、周囲で立て続けに後輩(年下)のカップル達が結婚しました。
本当におめでとうございます。

その中の1組を祝うサプライズ企画で「夫婦の心得の本」という各々2Pずつ夫婦生活のアドバイスを一冊の本にまとめて贈る企画があり、僕も我が家の夫婦ワークショップのススメを書かせてもらいました。
文字数やスペースの関係でだいぶ端折って書いたので、それを補足する意味も込めて今回ブログに公開してみます。

前提条件として僕ら夫婦はこんな感じです。

  • 結婚して12年、子供なし
  • 自営業で共働き(一緒に同じ仕事をしている = 24時間ほぼ一緒)
  • 夫婦不仲→仕事の効率ダウン→収入に直結→喧嘩しないようにお互い気をつけてる

もし近い条件の夫婦で、お互い前向きに話し合いたいと思った時に参考になれば幸いです。

目次

この夫婦ワークショップの手法のメリット

  • 感情をぶつけずに理知的に議論できる
  • 自分達のことを客観視できる
  • お互いの理解を深め分かり合える

準備するもの

  • 付箋紙たくさん(2色以上あると便利)
  • 筆記用具(細字のマジック、特にPROCKEYがオススメ)
  • A3用紙(付箋の持ち帰り用)

ざっくりな進め方・方法

  1. 場所を変えて気分転換
  2. お題を付箋紙に書き出す
  3. お題を整理する
  4. お題を説明して共有する
  5. 自宅に貼る

ステップ① 場所を変えて気分転換

step1

気分を変えるために自宅から普段と違う場所に移動しましょう
行ったことがないファミレスまでドライブとか、気になるカフェまで歩くとかオススメ。

この”移動時間”も意外と重要。
ドライブも散歩も「同じ方向を向いて対話できる」時間です。
「向かい合って話す=敵対関係の感情を抱きやすい」ことを回避できますし、
前に進んでいるので心理的に前向きな話をしやすいです。

この移動中にどんなことを話したいか、ざっくり雑談しておくといいでしょう。

もし片方に話したい議題があれば、ここで軽く切り出しておくといいです。
普段、議論を避けてる側の脳に軽い準備運動をさせることに繋がります。

ステップ② お題を付箋紙に書き出す

step2

5〜10分とか時間を区切って、お互い話したいことを全部付箋紙に書き出しましょう。
1枚に1つのお題を書きます。遠慮せずたくさん付箋紙を使いましょう。

相手の直して欲しいところとか、10年後の未来に何していたいとか何でもOKです。
(靴下の脱ぎっぱなし止めて欲しい、将来は海が見える家に住みたいなどなど)

コツ)
時間はスマホのタイマーなどで測って区切ると効率上がります。
時間かけてダラダラやってもあまり意味はないです。

ステップ③ お題を整理する

step3

お互いの付箋紙を出し合ってテーマごとにざっくり並べましょう
現在、最近、近い先、将来のことなど時系列でざっくり分けるといいです。

色違いの付箋があれば、大雑把なカテゴリ名でグルーピングしてみましょう。

付箋紙の並び替え例
(あくまでサンプルです)

ステップ④ お題を説明して共有する

step4

ここから議論の時間。お互いの書いた付箋紙についてどういうことなのか説明して議論する。
大事なのはお互い同じ問題を見ながら話すこと。

例えば
「靴下、脱ぎっぱなし止めて!」
と面と向かって口に出して相手に言われるよりも、
「これ、何とかならないかな?」
と止めて欲しいことを書いた付箋紙を指差しながら言われると、
相手も客観視してその問題について考えられます。

ここで議論中の心構えというかポイントが3点

▼会議中の心構え

  • 相手の意見は一度受け入れる。否定はその後。
    Yes, but 「なるほど。でもね…」
  • 話す時は相手の目を見ず、お題を見て話す(感情的にならないため)
  • 新しい意見・反論は付箋紙で書き足す(口論しない)

◯ 相手の意見は一度受け入れる。否定はその後。

議論になれてない人は、否定したい意見の時は最初から否定してしまい、相手に嫌な気分にさせてしまいます。
「いやいや、ちょっと待って」と相手の話を途中で遮るのは絶対NGです。
せっかく時間作ったのですから、お互い気持ちよく議論したいもの。

まずは「うんうん」「なるほど」と相手の意見を受け止めましょう。全部聞くことが大事です。
たったこれだけで驚くほど前向きで感情論にならずに議論できます。

否定は一度受容した後に。
Yes, but 「なるほど。でもね…」を心がけてみてください

参考:相手を否定せずに相手と違う意見を述べる~好印象会話テクニック~ – wakus [ワクス]

◯ 話す時は相手の目を見ず、お題を見て話す(感情的にならないため)

人は対面してお互いの目を見ながら議論がヒートアップすると、VS(敵対)関係な感情になりがちです。
なので目を合わせず同じ物を見るように目線に配慮するといいです。

極端に言えば、目を合わせずに議論すること。

◯ 新しい意見・反論は付箋紙で書き足す(口論しない)

途中で新たな意見を思いついたら付箋紙にどんどん書き足してもOK
話題が逸れても戻ることができます。

また反論は口だけで行うと文字通り口論に。反対意見も付箋紙で書いていきましょう。

ステップ⑤ 自宅に貼る

step5

お題は持ち帰ってそのまま自宅に貼りましょう。寝室とかリビングとか。
打ち合わせ時に予めA3紙を準備しておくと持ち帰ってすぐ貼れるので便利です。

例として、2016年の正月に会社会議したのを持ち帰って壁に貼った写真です。
CGFM社内会議例
(この日は仕事寄りな話題でした)

書き残しておくことで「言った/言わない」の無駄な口論が減ります。
男はすぐ忘れる生き物なので書き残しておくことが肝心です。step6

開催時期としては特にありませんが、
我が家では正月やお盆などで年1〜2回やっています。

似たような夫婦の役に立てば幸いです。

あとがき

結婚して10年以上経ち、周囲からは「仲がいい夫婦」と言われますが、これまでに波や壁もありました。
家の空気が悪くなり、一緒にやってる仕事も行き詰まり、このままでは上手くやっていけずに「離婚」の二文字が頭をよぎったこともありました。

そんな時、たまたま妻が外でコミュニティ活動を始め、それに私も一緒にいろんな勉強会やイベントに参加することを通じて、この記事のような議論の手法を学べる機会がありました。

『自分たちの仕事や家庭のことをちゃんと2人で議論したい』
と最初に提案したのは妻の方からでした。

言われた当時の正直な感想は「面倒くさい」「こんなことしなくていいだろう」でした。
今は本当に感謝しています。

追記)「ステップ④ お題を説明して共有する」に「会議中の心構え」を追記しました。

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