ファシリテーター Advent Calendar 2016 – Adventar に初参加です。
今年の2016年1月にデキル。ファシリテーターライセンス(初級)を取得し、名刺に肩書「ファシリテーター」を付け足して約11ヶ月。
(普段はwebデザイン・制作全般を行ってます)
ありがたいことに10月頃にファシリテーションの初仕事を頂けました。
実例を元に、ファシリテーター1年生の私が気づいたことや心がけたことを書いてみたいと思います。
はじめに
クライアントさんはこのお二人でした。
お二人は「花屋の注文・顧客管理システム のGEM CASE」というサービスを展開されています。
相談されたご依頼は以下の通りでした。
『チャット、メール、電話での連絡はほぼ毎日、直接お会いしての打ち合わせは隔週でやっています。
その時々の課題については十分な意思疎通を図っているのですが、今後の展開やそもそも論的な深い話をじっくりする時間がなかなか取れなかった、第三者を交えての議論をしたかった。』
今後の展開を議論してもらうために、ざっくりこんなタイムテーブルを組みました。
用いた手法やメソッド、道具
- アイスブレイク「お客さんに言われて嬉しかった一言、嫌な一言」
- SWOT分析
- ビジネスモデルキャンパス
- 8クエスチョンズ「ものすごくGCが広まるには?」
※8クエスチョンズはデキル。株式会社の発行ライセンス「デキル。ファシリテーター」資格が必要な手法です - イノベーションカード(ホワイトパッケージ)
ファシリテーションで心がけたこと
- 問いかけに集中してもらうため、イノベーションカードを使って自分の気配を消す
- 後で振り返れるように、模造紙+付箋紙にまとめる
- 自分から意見は決して出さない。一般論で求められた時に答える程度。(お花屋さんに行ったことがあるか?等)
- とにかく質問や問いかけに徹する
- 発言されたことはできるだけ書き残してもらう
- お二人が同じ方向(壁)を向いて議論してもらうように、なるべく僕に視線を向けさせないように立ち位置を配慮
- お菓子やお茶、BGMは事前に準備
気づき
アイスブレイク
- 「お客さんに言われて嬉しかった一言、嫌な一言」を書き出してもらうと、現状のサービスの問題点やユーザーのニーズなどが何となくわかってくる
- 一言を言われた時の背景を深掘りしていくと、問題共有もしやすくなる
- 現状の問題点やターゲットユーザーとの相互理解の度合いや関係性などなど
SWOT分析
- 最初に行うとお互いの現状把握に繋がる
- 一通り終わった後に常にどこか見えるところに置いておくと、話の展開する中で振り返りがしやすかった
ビジネスモデルキャンパス
- 現状分析に向いていると再確認
- イノベーションカードと相性が本当に良いメソッド
- 一番最初に現在思っている「価値」を書いてもらってから、全部のマスを埋めた後に再び問いかける流れが鉄板
- 全体を俯瞰した後に「価値」で新たな視点や今後の展開を考えてもらいやすい
8クエスチョン
- 「拡散」「収束」を繰り返してもらう
- 「収束」の時の意見共有の時に議論が活性化するが時間配分が大事
- イノベーションカードの出す順番はおおよそで決めておく方が慌てなくて良さそう(臨機応変がベスト)
- 最後のまとめの意見は全参加者にそれぞれ考えてもらうと◎
反省・今後の改善点
時間配分が甘く、途中で中だるみさせてしまいました。大反省です。(特に8クエスチョン)
中だるみしたのは設問してから答えられるまで少し待ちすぎたためだったので、カウントダウンするとか少しぐらい急かした方が良いですね。
終盤はカウントダウンしていく方に切り替えたら、参加者も追い詰められた中で良い意見がどんどん出していただきました。
意見を待つのも大事ですが、緊張感を持ってもらうのも大事ですね。
お客さんの感想
お二人とも満足してもらえたようです。
頭を使いすぎて疲労気味になられてましたが、それもファシリテーター冥利に尽きます。
半日近く議論して頭を使って、最終的に出たシンプルな意見。
これはお二人ともとても納得されていて、今後の指針となってくれてました。
最後に
今回、「議論する場をデザインする」の難しさと楽しさの両方を経験できました。
来年はファシリテーターとしてもっと良い議論を導けるように精進していきます。
ファシリテーションのお仕事がありましたら、CGFMまでお気軽にご連絡ください。
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