生ゴミ 10tから 400L/日のエタノールを生成できる、北九州市の「食品廃棄物エタノール化実証プラント」
今月初め、完成したとニュースで報道されて、見学に行きたくてしょうがない施設。
(大人の社会科見学ツアーとかしようかなー)
今、バイオガソリンでとうもろこしやさとうきび等の穀物の高騰や食料不足に繋がる問題が出てますね。
今迄「食べる物」=絶対必要な物だったものを原料にするから起きてる問題であって、
生ゴミ=不要な物を原料にする事であれば、問題も少ないんじゃないかなと。
そこで『福岡市の一般家庭の生ゴミを全部エタノールにしたら』どれぐらいできるんだろう、 とふと疑問が出た。
仮に北九州のプラントが福岡市にも設置できたとしたら、で計算してみた。
○お断り
- この中の計算は試算とも言えない[妄想]のレベルです。
- この中の数字を引用した事での何か問題が発生しても何ら責任は追えません。
福岡市で生ゴミが1日に出る量は?
これは正式な資料を見つけられなかった。
だけど家庭からでる燃えるゴミの量は資料が公開されていた。
福岡市一般廃棄物処理計画の[別図1(PDF:53KB)] によれば、
1.家庭系ゴミ – 可燃性ごみ 808t/日
とある。
この中で生ゴミがどのぐらいを占めてるかわからないが、
仮に20%で話を進めてみる。
(その日によってゴミの割合事情なんて千差万別とは思いますが、比較的自炊もしてる我が家では燃えるゴミの4-5割が生ゴミだというので、それよりも少なめにしてみた。)
※事業系ゴミは生ゴミの割合なんて全く想像が及ばないので対象から外してます。
というわけで、福岡市の一般家庭から出てる生ゴミの量を可燃生ゴミの20%と仮定して計算してみると、
808t/日 × 0.2 = 約160t/日
となる。
もしこの量を全て処理するために、
1日に10t処理できる食品廃棄物エタノール化実証プラントを建てるとしたら、
160t ÷ 10t = 16箇所
1日に製造されるエタノールの量は
16×400L = 8400L /日
となる。
もちろん、下記のような事は考えられるけどあくまで計算値ということで。
- 生ゴミ回収率が100%なんてありえない
- 16箇所もプラントを作る金なんてあるはずがない(その金の)
- 生ゴミを堆肥化している産業にダメージが出る
仮に8400L/日、製造できたとすると、、、
で、全然話がそれる疑問。
もし福岡市内の全部の車がバイオガソリンで走ったら、どれぐらいエコになんだろ?
そのためにはデータと筆者の知識が足りないので計算できないorz
- 福岡市の車の情報(台数や平均走行距離、平均燃費)
- 一日に消費されてるガソリンの量
- ガソリンスタンドの一日の売上
- バイオガソリンでの燃費とCO2排出量、価格の差
この辺のデータが分かれば試算できるのかな。
(分かる人いたら教えてくださいm(_ _)m)
ただ日本国内での年間のガソリン消費量は約6,000万KL(キロリットル)とだけ分かった。
そこから妄想続けてみる。
6,000万KL ÷ 365日 = 約16.4万KL/日
福岡市のガソリン消費は全国の何%だろう?
1%は多いのかな?でも政令指定都市だからなー。
0.1%としたら、16,400KL、
1%としたら、164,000KLか。
バイオエタノールのガソリンへの混合率は日本は10%を目標してるけど、
これだけでCO2は10%削減できると言えるのかな?
(バイオガソリンは発生熱量が下がり燃費が落ちるために逆に負担が増えるのでは、と指摘してる声もありますもんね)
で、話戻して。
最後に残った疑問はエネルギー効率。
[生成されたエタノールのエネルギー] > [生ゴミを処理するエネルギー]
になるのかな?
もしそうなったとして、その差分で [プラント建設時のエネルギー(コスト)]をペイできるのに何年かかかるだろう?
環境問題はいろんな問題が絡む。
一つの視点だけではエコな考えでも、他への影響等で全体的に観たらエコじゃない事もある。
全体的に物事の相互関係を捉える視野が必要なんだろうなー。
きしださんのエントリー:ユメのある科学とユメのない科学で書いてある「My箸」の指摘には納得。
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